ひとりで夜更かししている時、どんな音楽をお供にしていますか?
しっとりしたバラードやジャズも素敵ですが、クラシック音楽にも夜中にぴったりの曲がたくさん。
そこでこの記事では、夜中に聴くときにおすすめのクラシック音楽を7曲厳選してお届けします!
「夜の空気のように透き通った曲」「誰かに思いを馳せるような曲」がラインナップされているので、お好みのものをプレイリストに加えてみてくださいね。
目次
一人で静かに過ごす夜は、クラシック鑑賞にぴったり
クラシックのコンサートがホールで行われる事が多いように、クラシック音楽はとてもデリケートな音楽です。
日中の光の強弱や、生活音が鳴り響く環境では、集中してクラシック音楽が鑑賞できません。
その点、夜中は雑音や余計な明かりのちらつきが少ないのでクラシック音楽を聴くには最適な環境なんです。
学生時代の音楽の授業ではあまりクラシック音楽に興味が持てなかった人でも、夜中にじっくり聴いてみると新しい発見があるかもしれません。
夜中の鑑賞がおすすめ!しっとりクリアなクラシック曲7選

それでは、夜中に一人で聴くシーンでおすすめなクラシック曲を7つ紹介します!
- しっとりした雰囲気
- クリアな音
- 美しいメロディライン
- 眠くならない程度の長さ
が特徴のものを選んだので、ぜひじっくり聴いてみてくださいね。
サティ ジムノペディ1番
3/4拍子の一定したリズムを左手が演奏し、1拍に1音ずつ右手がメロディを演奏するジムノペディ。
一見単純な作りの曲ですが、バス(和音の一番下)の音に対して増7度の音が多用されていて、ジャズのようなおしゃれな雰囲気と、幻想的な雰囲気が共存しています。

へみ
7度とは、ピアノで言うと白鍵のドから白鍵のシまでの広さのことです。ドミソの和音にシを付けると、和音にスパイスが足されたような響きが生まれます。
ジムノペディは1番から3番まであるのですが、いずれも強弱や緩急をほとんどつけずに演奏されます。心拍や血圧が安定する人もいるほどリラックス効果が高いので、夜のクラシック鑑賞にはぴったりですよね。
ショパン ノクターン2番 ホ短調
ショパンのノクターンの中で1番有名なのが「第2番 変ホ長調 作品9-2」です。優雅で甘美なメロディが日本人にもウケ、テレビCMやドラマでもよく使われていますよね。
曲は12/8拍子。3拍子だと思っている人が多いのですが、1小節に八分音符が3×4個並ぶ拍子です。テーマはこの12/8拍子の小節が4小節でひとかたまりなので、かなり規則的な作りになっていると言えるでしょう。
テーマを繰り返し演奏する中で、トリルやターンなどの装飾やオブリガードで変化を付けています。曲全体の安定感と、メロディの飽きない変化が、夜更かしのお供に最適です。
シューマン トロイメライ
12曲の小曲集である「子供の情景」。その中の7番目の曲であるトロイメライは、ドイツ語で夢見心地という意味です。
4拍子なのですが、メロディがきっちり小節の中に収められていません。拍子が感じられない「ふわふわ感」もこの曲の魅力です。
子供が遊び疲れてすーっと眠りについたような、平和で安心感のある曲調が夜にぴったりですね。
ちなみにトロイメライは「泣けるクラシック」でも紹介しています。夜に涙活したい方は、ぜひこちらの記事も読んでみてくださいね。
モーツァルト オーボエ協奏曲 ハ長調
オーケストラの中で最も「演奏しにくい」楽器として知られるオーボエ。音量の幅がとても狭く、音域も3オクターブ弱(美しく響く音域は2オクターブほど)と限られています。

へみ
ちなみに管楽器で一番広いクラリネットで4オクターブ弱、弦楽器もそれぞれ4オクターブ以上あります。
哀愁を含んだ繊細な音で演奏されるオーボエなので、バックのオーケストラは小編成か、ボリュームが小さ目。その分強弱の幅が少なく安定しているので、夜ゆっくり聴くのに適しています。
オーボエに限らずモーツァルトの協奏曲は、しっとり歌う部分と軽やかに演奏する部分のメリハリがはっきりしています。音量や音域が限られていても、オーボエの魅力を堪能できますよ。
ドビュッシー ベルガマスク組曲より「月の光」
優しく降り注ぐ月の光が表現されたドビュッシーの「月の光」。メロディラインは常に高めの音域で、キラキラ輝いて聞こえます。
対して伴奏となる左手の伴奏は、かなり低めの位置にあります。夜の闇のように深いところで響いているので、ぜひ意識して聴いてみてください。
ちなみにURLは、2021年のショパンコンクールで2位となった反田恭平さんの演奏。若手プレーヤーですが、柔らかく円熟した演奏をされるのが特徴です。
バッハ 無伴奏チェロ組曲1番
チェロ1本だけで演奏されるこの曲ですが、旋律だけにも関わらず表情豊かでしっとり浸れる1曲です。
組曲はプレリュード(前奏曲)に続き、5つの舞曲(アルマンド・クーラント・サラバンド・メヌエット・ジーグ)からなります。この時代の舞曲といえば「貴族が踊るためのBGM」で、バロックの雰囲気が存分に味わえるでしょう。
ちなみにチェロは、最も人の声に近いと言われている楽器です。聴いているだけで安心感が得られる、特別な楽器なんですよ。
メンデルスゾーン 夏の夜の夢より「ノクターン」
シェイクスピアの戯曲「夏の夜の夢」の劇中曲として作曲されたノクターン。妖精の王と女王が仲直りするシーンで使われる、穏やかで愛に満ちた夜想曲です。
ホルンが主役の曲で、包み込むような優しい響きが印象的。オーケストラは楽器が多い分抑揚や強弱が付きやすく、夜に聴くには変化が激しいのですが、メンデルスゾーンのノクターンはゆったり聴けるのでおすすめです。
夜中にクラシック音楽を聴く時のポイントは?
それでは、紹介した7曲をはじめ「夜にクラシック音楽を鑑賞する時のポイント」を解説します。
ボリュームは小さめに、ハイレゾ対応のイヤホンが◎
雑音や明かりの変化が少ない夜なので、あえてボリュームを落として耳を澄ませてみましょう。現代人は大きな音に慣れすぎているので、小さくて細かい音を聞き分ける作業は脳に良い刺激を与えます。
さらに「ハイレゾ」音源なら、もっと細部まで音の変化を楽しめます。周囲の音を遮断して楽しむためにも、スピーカーよりもハイレゾ対応のイヤホンで聴く方が良いでしょう。
音源を選ぶときは「テンポ感」を重視して
紹介した7曲のほとんどは、かなりテンポがゆっくりな曲です。ゆっくりな曲は演奏者によって速さが全然違うので、自分が美しく感じる速さの音源を選ぶようにしましょう。

へみ
テンポがしっくり来ない音源だと、聴いていてイライラしてしまう事も・・・
「たくさん音源がありすぎて、どれを選べば良いか分からない」という人のために、音源の選び方を解説した記事もあるので、良ければ読んでみてください。
しっくりくるクラシック曲を探すなら音楽サブスクがおすすめ
紹介した「夜クラシック」はどれも有名な曲なので、Youtubeで検索するだけでもかなりの数の音源がヒットします。
CDを買うとしても、一つ一つ視聴して買うのはかなり時間がかかってしまうでしょう。
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