オーケストラの曲を聴いて「素敵!自分も演奏してみたい!」と思ったアナタ。
- 楽器って高いのかな…
- 買ったは良いものの音が出なかったら…
- ご近所の騒音問題が気になる
このあたりが引っかかって始めるのをためらっているのではないでしょうか。
そこでこの記事では、オーケストラ歴15年を超える筆者が「初心者におすすめな楽器」を紹介します!
クラシック音楽の楽器で始めやすいのはどれ?
まずは、項目別に「初心者にオススメな楽器」を紹介していきます!
考慮した項目は以下の5つ。
- 初期費用
- 楽器の大きさ・重さ
- 音量
- 演奏難易度
- 講師の多さ
自分の重視するポイントがあれば、参考にしてみてくださいね♪
初期費用+消耗品費
まずは、多くの方が気にするであろう費用面です。
楽器本体の価格と、定期的に発生するであろう消耗品の費用をまとめました。
楽器名 | 楽器+付属品の価格 | 消耗品費 | 初期投資の目安 | オススメ |
---|---|---|---|---|
ヴァイオリン | 本体+弓 →3万円~10万円 | 弦の交換 +弓の毛の交換 =年間2~3万円 | 8万円~ | ☆ |
ヴィオラ | 本体+弓 →10万円~ | 同上 | 13万円~ | ☆ |
チェロ | 本体+弓 →10万円~ | 同上 | 13万円~ | ☆ |
コントラバス | 本体+弓 →20万円~ | 同上 | 23万円~ | |
フルート | 7万円~ | ー | 7万円~ | ☆ |
オーボエ | 15万円~ | リード代 月10,000円~ | 16万円~ | |
クラリネット | 5万円~ | リード代 年間50,000円~ | 6万円~ | ☆ |
ファゴット | 50万円~ | リード代 月15,000円~ | 52万円~ | |
サックス | 5万円~ (アルトサックス) | リード代 年間50,000円~ | 6万円~ | ☆ |
ホルン | 20万円~ | ー | 20万円~ | |
トランペット | 3万円~ | ー | 3万円~ | ☆ |
トロンボーン | 10万円~ | ー | 10万円~ | ☆ |
チューバ | 30万円~ | ー | 30万円~ | |
マリンバ | 30万円~ | マレット(バチ)の 巻き直しや購入 年間2万円~ | 30万円~ | |
ハープ | 30万円~ | ー | 30万円~ |
いずれも、エントリーモデルの相場で計算してみました。
高そうなイメージがある弦楽器ですが、楽器の人口が多いため比較的リーズナブルですよね。
へみ
1年くらいエントリーモデルでやってみて、続けられそうな人が1ランク上の楽器を買う場合が多いですよ。
維持費や消耗品の事を考えると、ほぼかからないのが金管楽器です。
メンテナンスも比較的ラクなので、始めやすいジャンルですね。
楽器の大きさ・重さ
続いては、持ち運びや練習部屋の大きさに関わる「楽器のサイズ」です。
楽器名 | 大きさ・重さ | オススメ |
---|---|---|
ヴァイオリン | 60㎝・約0.5kg | ☆ |
ヴィオラ | 70㎝・約0.6kg | ☆ |
チェロ | 120㎝・約3.5kg | |
コントラバス | 180㎝・約10kg | |
フルート | 65㎝・0.5kg | ☆ |
オーボエ | 70㎝・0.7kg | ☆ |
クラリネット | 70㎝・0.8kg | ☆ |
ファゴット | 260㎝・4kg | |
サックス | 70㎝・2.5kg | ☆ |
ホルン | 50㎝・2.5kg | ☆ |
トランペット | 50㎝・1kg | ☆ |
トロンボーン | 120㎝~・1.5kg | |
チューバ | 100㎝・10kg | |
マリンバ | 幅,153cm/高さ85cm 重さ35㎏ ※通常はマレットしか持ち歩かない | |
ハープ | 180㎝・40kg |
100cm以下、3kg以内の楽器をオススメとさせて頂きました。
ケースに入れてレッスンや練習に持ち運ぶにしても、電車バスや車に乗せやすいです。
へみ
例外なのがマリンバ。マリンバ奏者は、基本的にマレットと呼ばれるバチを持ち運び、現地の楽器で演奏します。
音の大きさ
続いては、練習時に気になる「音の大きさ」です。
音の大きさに関しては、演奏者個人の技量や楽器の個体差、常にフォルテッシモで演奏するわけではないことから一概には言えません。
この記事では、最大音量としてまとめてみました。
楽器名 | 音の大きさ | 消音機 | オススメ |
---|---|---|---|
ヴァイオリン | 約90dB | あり | ☆ |
ヴィオラ | 約90dB | あり | ☆ |
チェロ | 約100dB | あり | |
コントラバス | 約100dB | あり | |
フルート | 約90dB | なし | ☆ |
オーボエ | 約70dB | なし | ☆ |
クラリネット | 約90dB | なし | ☆ |
ファゴット | 約80dB | なし | ☆ |
サックス | 約100dB | あり | ☆ |
ホルン | 約110dB | あり | ☆ |
トランペット | 約120dB | あり | ☆ |
トロンボーン | 約110dB | あり | ☆ |
チューバ | 約110dB | あり | ☆ |
マリンバ | 約100dB | なし | |
ハープ | 約100dB | なし |
最大音量が100db以下、または消音機(ミュート)が取り付けられる楽器をオススメにしています。
へみ
金管楽器はボリュームが大きいですが、ミュートでかなり小さくできます。
逆に木管楽器は音が小さめなもののミュートが存在しないので、音が気になる場合は防音室が必要になります。
演奏難易度
続いては、結構気になる「演奏難度」です。
へみ
オーボエやホルンは、世界一難しい楽器としてギネスに載っていることで有名ですよね。
ほかの楽器に関しては、独断と偏見、オーケストラ仲間からのヒアリングで決めてみました。
楽器名 | 演奏難易度 レベル1~5 | オススメ |
---|---|---|
ヴァイオリン | 3(標準) | ☆ |
ヴィオラ | 3(標準) | ☆ |
チェロ | 3(標準) | ☆ |
コントラバス | 2(やや易しい) | ☆ |
フルート | 3(標準) | ☆ |
オーボエ | 5(難しい) | |
クラリネット | 2(やや易しい) | ☆ |
ファゴット | 4(やや難しい) | |
サックス | 1(易しい) | ☆ |
ホルン | 5(難しい) | |
トランペット | 2(やや易しい) | ☆ |
トロンボーン | 3(標準) | ☆ |
チューバ | 3(標準) | ☆ |
マリンバ | 1(易しい) | ☆ |
ハープ | 3(標準) | ☆ |
「音を出すのが簡単かどうか」「音程が取りやすいかどうか」「オーケストラの楽譜がカンタンかどうか」という3つの点を考慮してレベル設定しています。
へみ
弦楽器の中でコントラバスが易しめなのは、オーケストラの中での楽譜が比較的シンプルだからです。
フルートやトロンボーンは「音を出すのが比較的簡単だけど、音程が定まりにくい」という点でレベル3。
トランペットやクラリネットは、小学生のマーチングバンドでも吹ける子が多いことからレベル2としています。
講師の多さ
やってみたい楽器を独学で始める人もいますが、上達の近道は「レッスンに行くこと」です。
楽器人口が多くて、近くに教室が見つかる可能性が高い楽器もねらい目ですよ。
楽器名 | 講師の多さ レベル1~5 | オススメ |
---|---|---|
ヴァイオリン | 4(やや多い) | ☆ |
ヴィオラ | 1(少ない) | |
チェロ | 3(標準) | ☆ |
コントラバス | 4(やや多い) | ☆ |
フルート | 5(多い) | ☆ |
オーボエ | 2(やや少ない) | |
クラリネット | 4(やや多い) | ☆ |
ファゴット | 2(やや少ない) | |
サックス | 4(やや多い) | ☆ |
ホルン | 3(標準) | ☆ |
トランペット | 3(標準) | ☆ |
トロンボーン | 2(やや少ない) | |
チューバ | 1(少ない) | |
マリンバ | 2(やや少ない) | |
ハープ | 1(少ない) |
弦楽器だから多い、打楽器だから少ない、という事はなくて「学生時代からやる機会が多い」楽器が講師が多い傾向にあります。
ヴィオラ講師はヴァイオリン講師と兼任している事も多く、ヴィオラだけを習いに行くケースは少ないです。
へみ
また講師数が多いサックスですが、ジャズや吹奏楽の奏者向けのレッスンであることが多いですよ。
【まとめ】オーケストラの楽器で初心者向けなのはどれ?
各項目のオススメである☆マークを集計した結果は以下の通りになります。
楽器名 | ☆の数 |
---|---|
ヴァイオリン | 5 |
ヴィオラ | 4 |
チェロ | 3 |
コントラバス | 2 |
フルート | 5 |
オーボエ | 2 |
クラリネット | 5 |
ファゴット | 1 |
サックス | 5 |
ホルン | 4 |
トランペット | 5 |
トロンボーン | 3 |
チューバ | 2 |
マリンバ | 1 |
ハープ | 1 |
エントリーモデルは10万円以下で買え、扱いやすい大きさ、講師の数も多いヴァイオリン。
維持費やメンテナンス費用がほぼかからず、音を出すのが比較的簡単なフルートやトランペット。
演奏難度・費用面・音のボリュームなど「初心者向けにバランスが良い」クラリネット。
へみ
以上の4つが始めやすい楽器となりました!
もちろん、一般的に難しいと言われる楽器ですんなり音が出る人もいますし、簡単そうに見える楽器で大苦戦する場合もあります。
楽器が決められない人は、多くの音楽教室で開催されている「体験レッスン会」に参加してみるのが良いですよ。
初回はたいてい、楽器の無料レンタルでレッスンが受けられます♪