クラシック音楽って、聴いても退屈だし難しそう…と思う人は少なくありません。
そんな人におすすめなのが「楽譜を見ながら楽曲を楽しむこと」です!
へみ
実際の楽譜を見ながら曲を聴くことで、さらに曲の理解が高まって楽しめるんですよ♪
この記事では、楽譜の読み方(スコアリーディング)や、楽譜を見ながら聴くとさらに楽しめる楽曲を10個紹介します。
簡単なものから上級者向けまで、レベル別に紹介していくので、初心者の方もぜひスコアを準備してみてくださいね。
目次
楽譜ってどうやって読んだらいいの?
「ト音記号のドレミファソ、くらいしか読めない」という人でも大丈夫!
意外と楽譜はドレミが読めなくても楽しめるもの。
同じ形のメロディがないか探してみたり、伴奏パートのリズムを感じてみたり、と楽曲の構造が頭に入ってきやすいんです。
まずはメロディの楽器に印をつける
オーケストラの総譜(スコア)の場合、メロディと思われる部分を鉛筆でぐるっと囲ってみてください。
へみ
柔らかくて消し跡も目立たない2B~の鉛筆がおすすめです!
ヴァイオリンしかメロディの音が聴こえない部分でも、影にオーボエやホルンといった木管楽器が隠れている事があります。
スコアで見ることで「聞き逃している楽器」が発見できて面白いですよ。
同じ形の音の並びを探していく
メロディの丸付けが終わったら、ペラペラページをめくって同じ音の並びを探してみてください。
全然違うシーンでも、裏パートとして最初のメロディが引用されている事があります。
これは作曲家の「音遊び」とも言え、特にベートーヴェンやラヴェルが得意な印象がありますね。
スコア片手に曲を聴くことで、新たな発見があるかも!
メロディ以外にも、スコアには面白い記述がたくさん!
- ゆったりした曲調だけど、伴奏パートにぎっしり音が詰まっていた
- ♯がいっぱい付いていたのに、いきなり♭だらけになった
- マイナー楽器に持ち替えがあった
など、一見退屈に感じる曲でも「お!」という発見がたくさんあるかもしれません。
へみ
特に演奏時間が1時間ほどの交響曲を通して聴いていられない…という人は、スコアを片手に聴くのがおすすめです。
スコアを見ながら聴くと面白いクラシック音楽10選!レベル別に紹介
それでは、スコア(総譜)を読むとさらに面白く聴ける曲を10個紹介します!
曲自体はどれも有名で、聴き馴染みがあるものが多いかもしれません。
楽譜を読んで、さらに楽曲への理解を深めましょう。
レベル1:モーツァルト 2台のピアノのためのソナタ ニ長調 K.448
いきなりたくさんの楽器を一度に読むのが難しい人は、ピアノ曲やピアノ連弾などの楽器が少ない楽譜からチャレンジしましょう。
入門編のレベル1でおすすめなのが、モーツァルトの2台のピアノのためのソナタです。
へみ
のだめカンタービレで「主人公が憧れの先輩と共演した曲」なので、知っている人も多いかもしれませんね。
右手部分がメロディな事が多いので、メロディを見つけるのも簡単です。
レベル2:モーツァルト アイネ・クライネ・ナハトムジーク
続いては、弦楽合奏の「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」です。
ヴァイオリン2パート、ヴィオラ、チェロ+コントラバスの4段だけなので、目移りせず読みやすいですよ。
1楽章がソナタ形式、2楽章と3楽章が複合3部形式、4楽章がロンド形式、と古典派楽曲としてもスタンダードな構成をしています。
レベル3:ラヴェル ボレロ
オーケストラ楽曲でスコアリーディングをするなら、最初から最後まで同じメロディが繰り返し現れる「ボレロ」が読みやすいです。
基本は2種類のメロディを探せばいいだけなので、楽器の音色の違いに集中できます。
レベル4:シューベルト ピアノ5重奏曲「ます」
5楽章からなるシューベルトの「ます」。有名なのは4楽章の変奏曲となります。
1つの主題が形を変えて6回出てくるので、変化の違いが楽しめます。
4番目の変奏は短調(暗い曲調)に、5番目の変奏は#の調から♭の調に変化。
へみ
#が多い調から♭が多い調になることで、暖かみを感じられるでしょう。
レベル5:チャイコフスキー 弦楽セレナードハ長調
1楽章がハ長調(#♭なし)、2楽章がト長調(#1つの調)、3楽章がニ長調(#2つの調)、4楽章がト長調(#1つ)という、心理的にも読みやすい調性の曲です。
音符を見てぱっと音名が分かる人にとっては、和音の響きと楽譜の並びが一致しやすい曲でもあります。
レベル6:ベートーヴェン 交響曲第5番 ハ短調「運命」
交響曲のオーケストラリーディングで欠かせないのが、ベートーヴェンの交響曲第5番です。
へみ
中学校の音楽のカリキュラムに「運命を聴いてソナタ形式を勉強する」というものがあるので、実際にスコアを見ながら聴いたことがある人もいると思います♪
「ジャジャジャジャーン」という音形が(特に1楽章は常に)どこかに表れているので、まるで宝探しのよう(笑)
4楽章もドミソの和音が分散された主題になっているので、初心者の人も分かりやすいですよ。
レベル7:ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番
ラフマニノフのピアノ協奏曲2番は、主題がユニゾン(同じ音を複数のパートが演奏する)で書かれている部分が多いので、スコア上では結構分かりやすい構成です。
へみ
ただしピアニストにとっては超絶技巧曲なので、ピアノばかり追っていると目が回るかも…
まずは荘厳な主題を探すところからスコアリーディングを始めてみてくださいね。
レベル8:ホルスト 組曲「惑星」
各曲のテーマや雰囲気はすごく分かりやすいのですが、スコアリーディングは結構難しいです。
というのも、水星や天王星は楽器同士の絡みが複雑ですし、スピード感もあります。
土星・金星・海王星は逆にスローテンポすぎるのと、メロディがファンタジックすぎて「どれ…?」となりがち。
へみ
まずは分かりやすい火星や木星のスコアリーディングから始めてみてくださいね。
ホルスト「惑星」をクラシック音楽初心者向けに分かりやすく解説!木星以外の曲も魅力がたくさん
レベル9:ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱付き」
読み込んでいくほどに奥深いのがベートベンの第九。圧巻なのが、4楽章のフーガです。
通常楽曲は「メロディ+伴奏」の形になりがちですが、第九の4楽章は「メロディ+メロディ」の掛け合いが続きます。
2種類のメロディが複雑に絡んでいくので、スコアリーディングで丸を付けていくのも大変!
ですがきっちり読み込めた時は、本当に楽曲を聴くのが楽しくなりますよ。
レベル10:ストラヴィンスキー 春の祭典
楽器の種類の多さがケタ違い、リズムが変則的、不協和音で法則が見つけにくい…と、スコアリーディングどころか聴くのも大変な曲です。
へみ
ちなみにこれはバレエ音楽なのですが、バレエダンサーにケガ人が続出したことも有名です。
難しい曲なのですが、逆にスコアがあれば曲が追いやすいかもしれませんね。
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