今年もまたハロウィンの時期が近づいてきました。
ハロウィン当日は、若い頃は仮装したり友人と集まったりした人でも、30代・40代と年齢を重ねるうちに家で過ごすことが多くなってくるでしょう。
いつもと同じ夜を過ごすのも良いですが、大人な気分を盛り上げるクラシック音楽を聴いてみませんか?
好きなお酒やスイーツを準備して、部屋の照明を少し落として聞くクラシック音楽は格別。
そこでこの記事では、クラシック音楽初心者でも楽しめるハロウィン系クラシック音楽を紹介します!
へみ
それぞれの曲の簡単な解説と「音源を存分に楽しむポイント」を紹介するので、クラシック音楽が初めての人もぜひ読んでみてくださいね
目次
初心者も楽しめる!大人ハロウィンを彩るクラシック音楽3選
それでは早速、クラシック音楽初心者の人でも楽しめる「ハロウィン系クラシック音楽」を3曲紹介します!
筆者がおすすめなのは以下の3曲。
- サン=サーンス 交響詩「死の舞踏」
- ハチャトゥリアン 「仮面舞踏会」よりワルツ
- デュカス 魔法使いの弟子
それぞれ解説していきますね。
死の舞踏 サン=サーンス
【基本データ】
- 作品名:交響詩「死の舞踏」作品40
- 作曲家:カミーユ・サン=サーンス(フランス)
- 作曲年:1874年
- 演奏時間:約7分
ハロウィンにふさわしく、この曲の舞台は「墓場」です。
午前0時を知らせる鐘の音から曲が始まり、1匹(と呼んで良いのか分かりませんが)のガイコツが高らかにヴァイオリンを弾きならしたところから墓場のワルツが始まります。
ワルツの主体は低めのメロディーが特徴的な弦楽楽器。ヴィオラやチェロの太い弦で墓場っぽい重ための雰囲気です。
ところどころシロフォン(木琴)の音が聞こえてきたら、それはガイコツの骨が鳴っている音。思わずにやりとしてしまう演出もこの曲の魅力です。
曲は朝を告げる雄鶏の声(オーボエ)で終わります。オーケストラの中心に位置するオーボエの音は、どこか遠くで聞こえるようで面白いですよ。
「仮面舞踏会」よりワルツ ハチャトゥリアン
【基本データ】
- 作品名:組曲「仮面舞踏会」よりワルツ
- 作曲家:アラム・ハチャトゥリアン(グルジア)
- 作曲年:1944年
- 演奏時間:約5分
この曲はフィギュアスケートでよく使われるので、耳にしたことがある方も多いかもしれません。
曲の長さが5分と短めで、テーマとなる旋律も3つなのでクラシック初心者も分かりやすいのが魅力。
へみ
怪しさと華やかさが同居するワルツで、ハロウィンの夜に聞くと貴族のような気分になれますよ。
前述「死の舞踏」と同じくメロディーは弦楽器が主体なのですが、補助的にトランペットやトロンボーンなどの金管楽器が使われていて曲全体がとっても分厚いのが特徴です。
題材となった物語を知るとさらに曲の世界観が深くなるので、よければ読んでみてください。
> 仮面舞踏会 (ハチャトゥリアン)
(原作の邦訳は廃版となっているようで、Wikiページを参照ください)
物語を知ったうえで曲を聴くのは、また違った楽しさがあるね
あや
魔法使いの弟子 デュカス
【基本データ】
- 作品名:交響詩「魔法使いの弟子」
- 作曲家:ポール・デュカス(フランス)
- 作曲年:1897年
- 演奏時間:約10分
ディズニー映画「ファンタジア」で使われた曲なので、知っている方も多いかもしれませんね。魔法使いの弟子が箒に魔法をかけたり失敗したりする様子がファンタジックに描かれています。
主題は「9/8拍子」で、3連符が3つで1小節のリズムです。弾むようなテンポ感でクラシック初心者でも飽きませんよ。
雰囲気としては「ディズニー音楽」そのもの。弦楽器の複雑なハーモニーが幻想的で、ダブルリード(オーボエ・ファゴット)やハープの弾むような響きがアクセントになっています。
「魔法使い感」を引き立たせているのが鉄琴(グロッケンシュピール)。この曲で使われているグロッケンシュピールはピアノ感覚で演奏する”鍵盤付き”なので、より繊細な表現が可能なんですよ。
ハロウィン系のクラシックを楽しむためのポイント
それでは、紹介したハロウィン系クラシック音楽を楽しむポイントを紹介します!
もちろん今使っているスマホでYouTubeを立ち上げて気軽に聴くのもOKですが、せっかくならオーケストラの響きを余すことなく楽しんでみてください。
分厚いストリングスを存分に味わう
ハロウィン系のクラシックで特徴的なのが「重厚なストリングスの響き」です。
ストリングスとは弦楽器のことで、オーケストラではヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・コントラバスの4つがストリングス。
人数にすると平均で20人前後。
へみ
全員で音を鳴らしている時は感動もの!
紹介した3つのクラシック曲はストリングスのメロディーが低めな事が多いので、空間の定位表現が得意で解像度が高く「中音~低音」が聞こえやすいイヤホンがおすすめです。
繊細なダブルリード楽器を見つけてみて
ハロウィン系クラシックに欠かせないのが、オーボエやファゴットなどのダブルリード楽器。
例えば「死の舞踏」では朝を告げる雄鶏の鳴き声をオーボエ、「魔法使いの弟子」では主題をファゴットが演奏しています。
繊細で表情豊かなダブルリード楽器なのですが、一番の弱点は音が小さい事・・・
(一生懸命息を入れるのですが、ダブルリードの特性上ちょっとずつしか息が入りません。なので、演奏者の顔を見るといつも真っ赤で苦しそうです)
そんな雰囲気を想像しながら聞くのも楽しそうね!
あや
もちろん演奏者は他の楽器に埋もれないように頑張って演奏するのですが、音楽を聴く環境やイヤホン・ヘッドホンの性能により全然聞こえないこともあります。
しっかりと音楽を聴きこみたいのであれば、アマゾンミュージックなどCDクラス・ハイレゾクラスの音源で試聴できる環境で聴くことをお勧めします。
へみ
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ワルツは音源によって微妙にリズムの取り方が違う
ハロウィン系のクラシックはワルツ音楽も多いのですが、実はワルツって単なる3拍子じゃないんです。
一番特徴が出やすいのがハチャトゥリアンの仮面舞踏会で
- 1拍目が短め
- 2拍目が長め
- 3拍目はメトロノームどおり
という音源が多いです。
極端に表現すると、きっちりした3拍子が「ズンチャッチャ」に対して仮面舞踏会の伴奏は「ズチャッ、チャ」と聞こえます。
このリズムの取り方はいわゆるウィーン風で、ハロウィンの重めな雰囲気に良く合います。
対して比較的きっちりリズムを取る「フランス風」に演奏する楽団もあるので、聴き比べてみるのも楽しいですね。
どちらが良いという訳ではなくて、聴いていてしっくりくる演奏を選ぶのがベストです。
細かな演出が魅力!ハロウィンぽいクラシック音楽を楽しもう
初心者でも聴きやすい「ハロウィン系」クラシックを紹介しました。
どの曲も短めで、随所に飽きない演出がちりばめられているので、クラシックを普段聴かない人でも楽しみやすいかと思います。
曲の雰囲気は「高貴」「重厚」なので、オトナにぴったり!
今年のハロウィンはゆったりクラシック音楽を聴いて、趣味を格上げしちゃいましょう。
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