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今どきの音楽リスニング環境とは? サブスクやレコードなどトレンド徹底解説!

巣ごもり需要の高まりなどを背景として、音楽リスニング環境を見直そうとする人が近年増えています。

リスニング環境を考えるうえで、近年どのようなものが流行っているのか、トレンドを知ることは大切です。リスニング環境は日々アップデートされています。トレンドを知らなければ、自分にとって最適なリスニング環境の構築は難しいでしょう。

そこで今回は、今どきの音楽リスニング環境のトレンドについて解説していきます。

そもそもリスニング環境とは?

そもそもリスニング環境というのは、音楽を聴くために必要になる物の総称のことを言います。たとえばスピーカーやヘッドホンなどのデバイス、CDやレコードなどのソフトや音源のことです。

まずは、デバイスから説明しましょう。

自分にとって理想的なリスニング環境をつくるには、デバイスにこだわることはとても大切です。

音源自体の音質が良くても、デバイス性能が低いと高音質を再現できませんから。

そのうえ、デバイスにはそれぞれ特性があります。音源を忠実に再現するものもあれば、音源の低音を強調するようなものなどさまざまです。メーカーによって特性が出るケースもあれば、メーカーが同じでも商品ごとに特性があるケースもあります。

前者はたとえば、BOSEのスピーカー有名です。BOSEは基本的に低音を強調したような調整をしているデバイスが多く、低音マニアに愛されます。

デバイスはしっかり選ばないと、音質が低くなったり、好みの音が出なかったりするので大切なポイントです。

音源にも様々な形式がある!

さらに、音源です。

音源には、さまざまな形式があります。形式が異なれば音質も変わるので、重要です。

例えば、PCで音楽ファイルを扱うとき「wav」「MP3」などの文字を目にすることがありますよね。これが、音楽ファイル形式です。

ファイル形式によって、圧縮の形式が異なります。

圧縮の形式は、非圧縮、非可逆圧縮、可逆圧縮の3種類です。

非圧縮

非圧縮はその名の通り、圧縮しない形式を指します。圧縮しないため音源の再現性が高いのが魅力です。ただ、その分サイズが大きくなります。この形式で有名なのは、wavファイルです。

非可逆圧縮

非可逆圧縮は20Hz~20,000Hzの間で圧縮します。これは、人間が聞き取りやすい範囲に基づいた設定です。この範囲外の音は聞き取りにくくなりますが、体感ではあまりに高すぎない限りは耳をすませば聞き取れると語る人もいます。

判別しにくい部分を排除しているため、音質を保ちつつもサイズを抑えることが可能です。これが、最も使われている形式になります。一般的なCD音源はこの形式です。

可逆圧縮

非可逆圧縮は、オリジナルのデータを保ったまま圧縮します。再生する際に随時解凍されて元の非圧縮形式に戻るという仕組みです。そのため、音質はオリジナルとほとんど変わりません。

ただ、あまり使われない形式です。

音楽配信サービスでは、AAC(.aac/.mp4)という形式が主流となっています。

これは非可逆圧縮の一種です。MP3の後継にあたるもので、MP3よりもサイズが若干大きくなっています。サイズが大きくなった理由は、音質の良さです。ハイレゾとまではいかないものの音質が良いので、近年はよく使われています。

そして、余裕があれば音源のソフトにも気を配ってみると良いでしょう。

現在は、CDとデジタルデータが主流ですね。中には、マニア向けのMQA-CD、SACDなどがあります。違いについて詳しくは後述しますが、これもこだわるとより音楽を楽しめるようになりますよ。

近年人気の音楽配信サービスの特徴まとめ

最近は音楽配信サービスもたくさんあるけど、よくわかないという方も少なくはないでしょう。音楽配信サービスはどんどん生まれており、各サービスごとに料金も楽曲数も異なります。そこで、近年人気の音楽配信サービスの特徴を簡単に紹介しましょう。

音楽配信サービスとは?

音楽配信サービスが人気なのは、月額料金で何十万、何千万という音楽を楽しめるからです。

楽曲数はサービスごとに異なりますが、人気のサービスは7000万曲を超えているものが多いです。邦楽、洋楽、アニソン、ボカロ、ジャズ、クラシックなどカテゴリもさまざま。この膨大な楽曲を、月額1000円前後でいつでも楽しめるのが音楽配信サービスの魅力です。

それでは、それぞれの特徴を簡単に紹介しましょう。

Apple Music

Apple Musicの魅力は、この圧倒的な楽曲数です。楽曲数は音楽配信サービスでも随一なので、より膨大な楽曲を楽しみたいという人にはおすすめですよ。無料期間も3ヶ月あり、長く試すことができます。

MV視聴ができるだけでなく、iPhoneを使っている場合はSiriも利用可能です。Siriを使って楽曲検索ができ、楽曲を再生することができます。アプリを開いて文字を入力しなくても良いのは、とても魅力的ですよね。

そのうえ、レコメンド機能の精度も高いです。

視聴履歴に基づいて、曲を勧めてくれます。その制度が高いということは、より自分の好みに合った楽曲に出会いやすいということです。思わぬ出会いがあるのも、Apple Musicの魅力だと言えます。

LINE MUSIC

無料期間は初月のみですが、楽曲数はApple Musicと引けを取りません。

さらに、LINE MUSICは邦楽の取り扱いが他社に比べると多いという特徴があります。邦楽最新曲のリリースも比較的早いので、邦楽が好きな人にはぴったりです。

そして、お気に入りの曲をLINEアカウントのプロフィール、トークルームのBGMに設定することもできます。そのうえ有料登録していると好きな範囲を指定して設定することもできるので、LINEアカウントのカスタマイズも捗りますよ。

また、カテゴリが多いのも特徴的です。「音楽ジャンル」「人気ランキング」「今週の最新曲」「年代別」「作業用」などさまざまなカテゴリから検索ができますよ。

Amazon Music Prime

Amazon Primeに登録すると、自動的に使えるようになるサービスです。Amazonの使用頻度が高い人なら、高コスパだと言えるでしょう。お急ぎ便が無料になったりと、通販関係の特典も充実しています。

そのうえ、Prime Videoなど他のサービスもありますから。

ただ、Amazon Music Prime 自体は音楽に特化したサービスと比べると楽曲数や機能は貧弱です。音楽目的だけで登録したいなら、割りに合いません。

しかしAmazonは高音質音楽配信にも力を入れており、後ほど紹介する Amazon Music UnlimitedAmazon Music HDが圧倒的に人気です。

Youtube Music Premium

Youtube Music Premiumは、Youtube Premiumに登録すると自動的に利用できるようになります。それだけでなく、Youtube Music Premiumにのみ登録することも可能です。その場合少しだけ料金が安くなりますが、300円程度の違いでYoutubeも快適になることを考えると、Youtube Premium自体に登録したほうが良いのではないでしょうか。

特徴的なのは、Youtubeにある楽曲動画を聴くことができるという点です。

音楽配信サービスには配信していないアーティストの楽曲も聴くことができます。たとえばメジャー・デビューしていない歌い手やVtuberなどの歌ってみたも聴けるので、ジャンルの幅広さは随一です。

MVを投稿していれば、MVの視聴もできます。

歌詞表示は対応していない動画もあるんですが、バックグラウンド再生できるので、ブラウザで調べながら聴くと良いでしょう。

Spotify

一般プラン、学割、ファミリープランなど料金形態が幅広いです。無料プランもあります。

無料プランでもフル再生とバックグラウンド再生ができるのが、強みです。無料でバックグラウンド再生に対応しているサービスは、案外少ないんですよ。

ただ、ランダム再生のシャッフルプレイしか選べません。好きな曲だけを連続再生したい場合は、有料版にグレードアップしましょう。

操作画面がとてもシンプルで使いやすく、プレイヤー画面もおしゃれなのが魅力的です。

無料プランで音楽配信サービスを体験してみてから、他のサービスを検討するのもアリではないでしょうか。

ハイレゾが聴けるおすすめ音楽配信サービス

ハイレゾは近年登場した比較的新しいフォーマットです。ハイレゾとはなにか、ハイレゾ音源を聴くことができる音楽配信サービスにはどのようなものがあるかについて紹介します。

そもそもハイレゾ音源とは?

ハイレゾは、フォーマットが一般的なCDとは異なります。

一般的なCDは44.kHz/16bitのフォーマットです。

一方ハイレゾは、96kHz/24bitなどの高解像度になっています。ビット数は24bitで固定ですが、Hzに関しては最大値が192になっているケースが多いです。

解像度が異なるということですが、じゃあ解像度の違いによって何が起きるのでしょうか。

簡単に言えば、解像度が高い方が元のアナログ音源を再現しやすくなります。通常、現在のCDなどは録音したアナログ音源をデジタル音源に変換したものです。このとき、通常のCDのフォーマットで変換・圧縮すると、特定の音域などがカットされます。

それだけでなく、判別しにくいさまざまな音が聞こえなくなるんです。

画素数をイメージするとわかりやすいかもしれませんね。画素数が多いと、キメ細かな写真になります。毛穴まで見える! といった謳い文句があるほどです。

音の解像度も同じで、高い方が音の情報量が多くなります。

つまりハイレゾは音の情報量が多く、元の音源をよりリアルに再現できる技術ということです。

そのうえ、音質もCDより良くなっています。

この圧縮処理によって失う音が少ないことをロスレス、CDより音質が高いことをハイレゾと呼んでいるんです。この2つを合わせているのが一般的に言うハイレゾ音質であるため、ロスレスハイレゾと言わずハイレゾと呼びますよ。

また、ハイレゾはFLACという可逆圧縮形式が主流になっています。

可逆圧縮はサイズが小さくて音の再現度が高いためハイレゾの情報量の多さには最適です。

ここからは実際にハイレゾ音源を配信している音楽配信サービスを紹介しましょう。

Apple Music

先程紹介したApple Musicも、ハイレゾ音源を配信しています。Apple Musicでハイレゾが解禁されたのは、2021年5月中旬と比較的最近です。スタート時、ハイレゾ対応曲は100万曲となっていました。

データレート44.1kHz/16bitのCD音質から、最大192kHz/24bitにまで対応しています。流石に全曲とまではいかないものの、スタートしてすぐにしては曲数が多い方だと言えるでしょう。今後も対応曲が増えていくため、楽しみですね。

Amazon Music Unlimited

Amazon Music Unlimitedは、Prime Musicの強化版のようなものです。こちらは、Amazon Prime料金だけでなく、月額料金が追加でかかります。30日間は無料になるので、1ヶ月間試してから継続課金するかどうか判断すると良いでしょう。

機能はPrime Musicと同じですが、楽曲数が大幅に増えています。

ハイレゾに関して言えば、Amazon Music HDというハイレゾ専門の配信サービスがあり、元々追加料金が必要だったんですが、2021年6月から追加料金が不要になったんです。

ハイレゾに相当する192kHz/24bitの音質は「ULTRA HD」と表され、約700万曲用意されています。

mora qualitas

全体の楽曲数は公表されていませんが、ハイレゾが500万曲以上という謳い文句があります。ハイレゾ音源は96kHz/24bitです。ハイレゾ音源の解像度、楽曲数ともにAmazon Music Unlimitedの方が上ですが、mora qualitasには他に魅力的な機能があります。

それが、PCの排他モードです。

通常は、PCの通知音などを同時に出せる仕組みになっています。通知をオフにしていても、仕組み自体はオフになりません。要は勝手にPCの他の音とミックスされている状態です。この状態だと、音質が劣化してしまいます。

排他モードを使うことでミックスを無視して、スピーカーからハイレゾ音源を出すことが可能です。これにより、ハイレゾ音源の音質が上がります。

MQA-CDがアツい!? 特徴を紹介します

MQA-CDというのは、簡単に言えば対応機器でハイレゾを楽しめるCDのことです。ハイレゾと言えば音楽配信サービスでしたが、これでCDでもハイレゾを楽しめるようになります。

これまで、ハイレゾとCDとはデータの形態・品質ともに異なるのが常識でした。だから配信される音源でしか楽しめなかったんです。

それを可能にした技術が、MQA。

MQAというのは、データ容量を抑えながらもスタジオ音質を保証してくれるオーディオコーディングのことを指します。

オーディオコーディングは、端的に言えば音声の圧縮のことです。これまでも、圧縮方法によって音源に差が出るということを語ってきました。MQAとはつまり、ハイレゾ音源をCDに落とし込むための圧縮技術ということになります。

MQA-CDは、一般的なCDプレイヤーでは普通のCDとして認識されます。対応機器に入れた場合のみ、ハイレゾとして再生できるハイブリッドなCDです。

ユニバーサルミュージックのMQA-CDは、タイトルによるものの最大352.8kHz/24bitの音源を再生可能です。これまで紹介してきた配信サービスは、最大192kHz/24bitでも高い方でしたが、それ以上ということになりますね。

言うなれば、超ハイレゾ音源です。

物理的には普通のCDと何ら変わらず、製造工程も同じとなっています。生産しやすいのも魅力です。

ただ、MQAデータを再生できるCDプレイヤーはまだまだ少ないのが現状です。

それでも、配信サービスによりハイレゾの良さが広く認識されてきており、ハイレゾ需要が高まっているのも事実です。今後MQA-CDも普及する可能性が十分にあるので、チェックしておいて損はないでしょう。

マニアにはSACDもおすすめ? 特徴を紹介します

SACDは、SUPER AUDIO CDの略です。クラシックやジャズではよく見かけますが、POPなどではあまり見られないタイプとなっています。

登場したのは1999年と、意外と前からあるんです。

特徴的なのは、CDの約4倍近いデータ量があること。この大容量を活かして、アーティストや制作者が本来表現したかった高音質を楽しめます。

先程からも述べているように、CDは44.1kHZでサンプリングされるんです。一方SACDは、2.8224MHzでサンプリングされます。ハイレゾよりも圧倒的に高い数値です。

ただ、通常のCDプレイヤーでは再生できません。SACD専用のプレイヤーが必要になります。逆に、専用プレイヤーでは通常のCDの再生も可能ですよ。

また、SACDハイブリッドというものもあります。

SACDハイブリッドは、SACDの層とCDの層との二重構造になっているCDです。これにより、SACDに対応していないプレイヤーやPCなどに入れても、認識されます。ただし、その場合に再生される音源はCD音質です。

そのうえ、対応していないPCもあります。あまり多くは期待できないものの、SACDとSACDハイブリッドの両方があった場合は迷わずハイブリッドを選ぶと良いでしょう。

扱う店舗は少ないものの、タワレコやタワレコオンラインでは扱っていますよ。

近年再流行のレコードの魅力を徹底紹介します

近年、アナログレコードが再流行しています。中古レコード市場の客層の約半数が、10代から20代だと言われているんです。他にもさまざまなメディアがある中、どうしてレコードが再注目されているのか、その背景と魅力について紹介しましょう。

そもそもどうして最近流行ってるの?

レコードが再流行した背景は、さまざまです。

まず、デジタル化が一般化したことによるアナログへの回帰があります。

アナログが普通だった頃、人々の憧れはデジタルやITにありました。逆に、今はデジタル・ITが一般化しています。現在の10代は特に、生まれた頃からIT時代でPCも完全に普及している状態でした。20代も小学生の頃からPC教育・ネット教育を受けてきた世代です。

デジタルで溢れかえっていてアナログ媒体が珍しくなったからこそ、アナログへの憧れがあるのではないでしょうか。

事実、最初は若者のレトロブームの一環として再流行しました。アナログ媒体やレトロ雑貨への興味関心、物珍しさから若者が飛びつくようにレコードを求めたんです。

ただ、最近はブームも落ち着いてきて、若いオーディオ好きの間で好まれるようになってきています。

なぜブームが去ってもレコードが人気なのか?

その理由はレコードの魅力にあります。魅力については次項で詳しく紹介するので、レコード人気の持続の後押しとなった物事について説明しましょう。

それは、ダウンロードコードです。近年はアナログレコードを出す会社も、デジタル世代を意識するようになっています。そこでダウンロードコードという英数字を入力すると、無料でデジタル音源がダウンロードできるという特典が付属されることが多くなりました。

デジタル世代もレコードに親しみやすくなり、人気が持続しているんです。

レコードの魅力とは?

レコードの魅力はさまざまです。

まず、音質が良いという点が挙げられます。

レコードは、アナログで記録する媒体です。CDのデジタル処理においては排除される音も、しっかり記録されます。人間の可聴域を超える音も、細やかな音の表現もすべて記録されるため音の再現度は随一です。

さらに、レコードは高音域ほど大きな信号になるように録音されています。いわゆる、SN比率と歪率において有利なんです。

SN比率というのは、信号と雑音の比率を表す数値のこと。比率が大きいほどに雑音が少なく、クリアな音だと言われています。

歪率というのは、簡単に言えば音の再現性の高さです。再現性が高い音が良い音とされる風潮がオーディオ界隈にはあります。

これらが、レコードの音質の良さの理由です。

続いて、所有感があるという魅力が挙げられます。

音楽配信サービスを使えばダウンロードもできますが、それは単なるデータに過ぎませんよね。すぐに得られ、すぐに消してしまえます。目に見えるものでもないので、「所有している」という実感は薄いです。

一方レコードは大きく、ジャケットが印刷されたケースがあり、所有しているという実感が強く得られます。

そして、レコードをかけるという行為自体も魅力です。機械にレコードを設置して、針を置いて回す…。この一連の動作に趣があります。たとえるなら、マニュアル車のシフト操作のようなものでしょうか。

もちろんメンテナンスも面倒だったりしますが、それも愛着が湧き趣味として楽しめる理由にもなっています。

また、レコード特有の針によるノイズ、そして先述した仕組みによる音の豊かさも魅力のうちです。

自分に合ったリスニング環境を構築して音楽を楽しもう!

今どきの音楽リスニング環境について、長々と語ってきました。今どきと言いつつ1999年に登場していたSACD、もっと前からあったレコードなどもありましたが、それらを含めて近年のトレンドです。

サブスク音楽配信サービス、ハイレゾ音源などなど…。

凝りだしたら止まらないオーディオ沼にどっぷりハマってみると、より音楽を楽しみやすくなりますよ。

自分に合ったリスニング環境を構築し、音楽をじっくり楽しんでみましょう!

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